
ラプソード導入前に知っておきたい、9つのポイント
MLBやNPBなどプロ野球チームでの活用が進むラプソードは、近年では日本の高校・大学野球から中学硬式まで徐々に普及し始めています。
ただ従来の野球向けトレーニング機器とはまったく異なるため、導入にご興味があっても商品の使い方やコスト、購入方法や活用事例など購入前に知りたいことがたくさんあるのではと思いました。
今回の記事では、商品購入前に実際に聞かれることの多い質問を「9つのポイント」にまとめて、紹介します。
データ活用をしてみたいすべての選手、指導者、そしてチーム関係者の皆さまのご参考になればと思います。ご自身が知りたいと思うポイントから、ぜひ読んでみてください。
1. どういう商品があるの?
現在Rapsodo Japanが取り扱っているラプソードブランドの商品は、「PITCHING 2.0」「HITTING 2.0」「INSIGHT」「PRO 3.0」の4点になります。
PITCHING 2.0

「ラプソード」といえばこちらを思い浮かべる方が多いかと思います。
PITCHING 2.0は、野球・ソフトボールの投球データを計測します。計測できる主なデータは下記です:
球速、回転数、回転軸(回転方向、ジャイロ角度)、回転効率、縦と横の変化量、リリースポイントの位置・角度、投球軌道の予測

【活用例】
選手の課題:ストレートの球速は出ているのに、空振りが奪えない
→PITCHING 2.0で計測したところ、回転軸の傾きが大きく、ジャイロ回転していることでボールのホップ成分が小さかった。よりきれいなバックスピンを目指し回転軸の計測を続けることで、ノビのあるストレートに改善できた。
HITTING 2.0

こちらは野球・ソフトボール向けの打球データを計測します。フリーバッティングだけでなく、トスバッティングやティーバッティングなど、短い距離での計測も可能です。計測できる主なデータは下記です:
打球速度、打球角度、回転数、回転方向、打球方向、飛距離・打球軌道予測

【活用例】
選手の課題:スイングスピードに自信はあるが、長打が少ない
→HITTING 2.0で計測したところ、打球速度は速いが角度の付いた打球が少なかった。練習から理想的な打球角度 (26~30°)を意識して取り組むことで、より効果的なスイング軌道が身についた。
INSIGHT

こちらはこれまでに紹介した弾道測定器とは異なり、スローモーション映像を撮影するハイスピードカメラになります。
PITCHING 2.0、HITTING 2.0と合わせて使用することで、計測データとスローモーション映像を同時に確認することができます。
【活用例】
選手の課題:新しい変化球を習得したいが、どう投げたらいいか分からない
→INSIGHTをリリースポイントに合わせて設置することで、各球種ごとのリリースの瞬間をスロー映像で確認。PITCHING 2.0の計測データも合わせて見ることで、効率的に理想の変化球を習得できた。
PRO 3.0

最後に、PRO 3.0は2022年10月3日に発売された新商品となります。野球専用の機器で、投打両方のデータを計測することが可能です:
【投球】球速、回転数、回転軸(回転方向、ジャイロ角度)、回転効率、縦と横の変化量、リリースポイントの位置・角度、投球軌道の予測、リリースエクステンション、シームオリエンテーション(ボールの縫い目)
【打球】打球速度、打球角度、回転数、回転方向、打球方向、飛距離・打球軌道予測、コンタクトポイント

PRO 3.0の商品特徴については、こちらの記事もご確認ください。
2. それぞれの商品はどうやって使うの?
PITCHING 2.0、HITTING 2.0、PRO 3.0を使ったデータの測定・活用は、以下のプロセスに沿って行います。
①メインアカウント・選手登録
②セットアップ
③測定
④クラウドへの測定データの同期
⑤選手、指導者それぞれによるデータの確認
①メインアカウント・選手登録
商品がお手元に到着したら、まずメインアカウントと選手登録を行います。詳細なプロセスは下記のクイックスタートガイドにまとめておりますので、こちらご確認ください。
②セットアップ
セットアップは以下の記事を参考に、スマホ片手にかんたんに行うことができます。慣れてしまえば数分で設定が完了します。
③測定
iPad上のアプリで登録済みの選手を選択し、実際に計測をスタートします。
1球投げる、打つごとにリアルタイムに計測データがiPad上のアプリに表示されますので、選手は都度計測データと感覚のすり合わせができます。
平日練習アームワーク
— 前橋中央硬式野球倶楽部 前橋中央ボーイズ 前橋ボーイズ (@npomaebashichuo) March 4, 2022
ラプソード×キングオブザヒル#npomaebashichuo #平日練習#中学生#アーリーワーク#ラプソード#Rapsodo pic.twitter.com/QMAugA25jD
#平田真吾 投手は一球一球、#小杉陽太 コーチとラプソードのデータを確認しながらブルペン投球を行っています✨#baystars#サンスポ pic.twitter.com/42vwh5asRI
— ベイスターズ情報@サンスポ (@sanspo_baystars) February 18, 2022
また計測時に動画撮影モードを選択することで、iPadのカメラを用いた撮影も可能です。計測データと撮影された動画を一つの画面で確認することができます。
#スポーツテックEXPO
— ラプソード / Rapsodo Japan【公式】 (@rapsodojp) May 18, 2022
大変遅くなりましたが…最終日(5/13)のHITTING 2.0計測企画における、打球速度ランキングはこちらでした↓↓↓
1位 142.6キロ ケイヨーさん
2位 135.7キロ Hidetaさん
3位 134.5キロ Fukudaさん
4位 133.9キロ Kyoheiさん
5位 133.4キロ スターフィールドさん#ラプソード pic.twitter.com/FCPF5gSz9j
④クラウドへの測定データの同期
測定が終了したら、インターネットに接続しアプリ上の計測データをクラウドへ同期します。同期を行わなくても計測データや過去に同期済みのデータをiPad上で見ることは可能ですが、選手や指導者ご自身のデバイスで確認することはできません。

また計測データが何らかのトラブルにより消えてしまう恐れもありますので、計測後は速やかにクラウドへ同期することをお勧めします。
⑤選手、指導者それぞれによるデータの確認
一度同期が完了したら、選手や指導者はご自身のデバイスで計測データを確認することが可能です。アカウントの種類により対応するデバイスが異なるので、下記をご確認ください。

Webブラウザからはこちらのログインページから計測データにアクセスできます。iPhone、iPadからご確認頂く場合は、App StoreよりDiamond Appをダウンロードください。
たとえばiPhone上では、計測データは以下のような形でお手軽にご確認頂けます。




・・・
一度データの確認・分析までできたら、あとは日々試行錯誤しながら「計測→確認・分析」のサイクルを回していくのが基本的な使い方です。
計測データの意味合いやより詳細な活用方法についてはこれから順次追加していきますので、暫くお待ち頂ければと思います。
3. 導入に必要な費用はいくら?
導入コストについて、詳細な説明は以下のnoteで行っておりますので、こちらもご確認ください:
導入に際して初期費用として本体代が、ランニングコストとしてサブスクリプション代がそれぞれ掛かります。お支払い方法は銀行振り込みの一括払いに加えて、2022年11月よりオンライン決済(クレジットカード、Google Pay、Apply Pay)にも対応しました。また商品のメーカー保証は1年間となっております。
■本体代金
・PITCHING 2.0 495,000円 (税込)
・HITTING 2.0 495,000円 (税込)
・INSIGHT 385,000円 (税込)
・PRO 3.0 1,265,000円 (税込)
■サブスクリプション代
・本体購入より1年間は無償提供
・2年目以降、更新費用として年間82,500円 (税込)が発生
サブスクリプション代とは、ソフトウェアアップデートや、計測データをクラウドに蓄積・分析するためにかかるコストとなります。そのため2年目以降は、サブスクリプションを更新されないと蓄積されたデータの確認・分析ができなくなり、計測のみしかできなくなるためご注意ください。
また本体に加えて、データ閲覧用にiPadをご自身で用意する必要があります。こちらは次のポイントで詳しく説明します。
4. 商品本体以外に何が必要?

ラプソード商品本体の購入に加えて、データ閲覧用にiPadをご自身で用意する必要があります。
■対応機種
・iPad (第8世代以降), iPad Air (第4世代以降), iPad Pro 11インチ (第2世代以降)、iPad Pro 12.9インチ (第4世代以降)
・iOSバージョン:14以降
iPad miniはディスプレイサイズが9.7インチ未満のため、対応しておりません。
またPC、iPhone、Android、他タブレットも対応しておりませんので、お手数ですが上記のiPad対応機種をご準備のほどよろしくお願いします。
新規で購入される場合の推奨はiPad Proになります。動画撮影等を繰り返すとストレージを多く使うことになりますので、なるべく容量の大きいモデルの購入をお勧めしています。またiPadスタンドも合わせてご準備頂けると、選手が計測データをスムーズに確認できて便利ですので、そちらも合わせてご検討ください。
5. どんな環境で使用できるの?
屋内、屋外問わず使用できますが、以下の環境においては計測ができない恐れがありますので、あらかじめご確認ください。
ボールが汚れている

投手・打者の後方に西日が差している、ナイター設備がある、または反射物がある

近くに強い電波を発する電波塔 (5G等)や、手元にポケットWi-fiがある

天候や気温の高低、周囲の環境にも注意

夕方・夜間の使用

そのため夕方・夜間などは十分な照明のもとでの計測をお願いします。
6. どこから購入できるの?

購入はラプソード社の日本法人である株式会社Rapsodo Japan (神奈川 / 福岡)から直接購入頂くか、下記の正規販売代理店から購入頂くかのいずれかになります。
どちらから購入しても、販売価格は変わりません。
購入後のサポートについては、販売先から受けて頂く形になります。そのため弊社もオンラインでのサポートは可能ですが、もし関東・九州エリア以外のお客様で対面でのサポートをご希望される場合は、お近くの販売代理店からご購入頂くことをお勧めします。
■正規販売代理店 (所在地)
・hood training (石川)
・NEOLAB (東京)
・BASEBALL ONE (愛知)
・FastpitchAcademy WILL (愛知)
・Mac’s Trainer Room (広島)
・カタラボ (熊本)
弊社から直接のご購入を希望される場合は、下記の購入フローをご確認ください。
■Rapsodo Japan直販 購入フロー
support-jp@rapsodo.com に以下の情報を記載の上、見積書の発行を依頼
メールタイトル:購入希望
本文:①名前、②学校・団体名、③住所、④電話番号、⑤メールアドレス、⑥購入希望機器と台数見積書の金額をご確認後、正式発注の旨を連絡
発行された請求書をもとに、お振込み(銀行振込 or オンライン決済)
弊社でご入金確認後、即日発送

なおよく聞かれますが、ラプソード商品のレンタルは弊社では行っておりません。ただレンタルや測定会を実施している正規代理店もありますので、HP等でご確認頂ければと思います。
7. 購入前に試すこともできる?

「購入したいけど、一度試しに使ってみてから決めたい・・。」
そのようなご要望もよくお聞きしますので、弊社から購入前に無料で出張デモにお伺いすることも可能です。
Rapsodo Japanと正規販売代理店、どちらから購入予定かに関わらず、出張デモを希望する場合はまず support-jp@rapsodo.com まで以下の情報を記載の上、一度ご連絡ください。
メールタイトル:出張デモ希望
本文:①名前、②学校・団体名、③住所、④電話番号、⑤メールアドレス、⑥デモ希望機器、⑦希望日程
出張先によっては販売代理店に対応を引き継がせて頂く、またその場合有料の対応となる場合もありますことをあらかじめご了承ください。
8. 他のチームでの活用事例が知りたい
2022年3月現在、国内では殆どのNPB球団が導入済みで、社会人では東京ガス、大学では東京六大学の全6チームを筆頭に多くのチームにご活用頂いております。高校野球においても全国で約100校が導入済みで、中学硬式にも徐々に普及が進んでいる段階です。
より詳しい活用事例については、ラプソードを長年お使いのユーザーにインタビューする「コアユーザーに訊け!」という連載記事をまずご確認ください。この点について、今後はさらに発信を強化していきます。
また以下の書籍ではより詳しいラプソード商品の活用事例が掲載されておりますので、一度お手に取って頂くことをお勧めします。
9. より詳しく商品説明してもらいたい
インターネットやこちらのnote記事でどんなに調べても、やっぱり「直接話を聞いてみたい、質問してみたい」と思うのは当然ですよね。
弊社からZoomでの商品説明を行うことも可能ですので、お気軽にご相談ください。 support-jp@rapsodo.com まで以下の情報を記載の上、一度ご連絡をお願いします。
メールタイトル:Zoom商品説明希望
本文:①名前、②学校・団体名、③電話番号、④メールアドレス、⑤希望日程
日程調整のうえ、1時間程度の商品説明の機会をセッティングさせて頂きます。たくさんのご連絡、お待ちしております!
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以上、商品購入前に実際に聞かれることの多い質問を「9つのポイント」にまとめて紹介致しました。上記で挙げた以外のご質問がありましたら、お気軽に support-jp@rapsodo.com までご相談ください。
今後も定期的に商品・サービスやその活用方法についての情報を発信していきます。
引き続き公式noteをどうぞよろしくお願いします!