【打撃編】第2回:根鈴雄次氏の提唱する「縦スイング」とは?
皆さん、こんにちは!
Rapsodo Japanでは、トレーニングシーズンの特別企画として投打それぞれのプロフェッショナルの最新の理論を紹介し、現場の指導者や選手の皆さんの課題解決のヒントになる考え方を、note、YouTube、その他SNSなどで発信していきます。
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打撃編の第1回では、「アラボーイベースボール根鈴道場」を主宰する根鈴雄次さんにホームランを目指すことの素晴らしさと、バットを縦に使うことの重要性について語って頂きました。第2回となる今回は、具体的な縦スイングとその練習方法について解説して頂きます。
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1. グリップを落とすことで加速が生まれる
ー「縦スイング」を行うための第一歩として根鈴氏が提唱するのが、「手をスッと落とす動作」です。日本では昔から「最短距離で打て」と指導されることが多かったと思いますが、この最短距離が意図するところは、「手を体に近づけて打つこと」だと根鈴さんは解釈しています。しかし、バットを縦に使ってスイングするためには、まず手を体に近づける意識を捨てて、「トップの位置から真下にスッと手を落とす」ことが大事であると力説します。
根鈴:上にあるものが、加速しながら落下していくイメージをしてもらえればと思います。トップから両手、グリップを落とすことで、バットのヘッドも重力によって勝手に落ちて加速が生まれるので、この落下による加速を利用することで強く速いスイングを生み出すことができます。ゴルフスイングのようなイメージですね。
また、バットを真下に落とすことで、インパクトゾーンを長く取ることができます。ファウルでもいいと割り切れば、よりキャッチャーに近いポイントでボールに触れることもできますし、アウトコースであれば軸足の前まで引きつけてもボールを捉えることができます。
プロ野球の試合や練習を見ていると、オリックス・バファローズの吉田正尚選手なんて、すごくボールを引きつけてキャッチャーに近いポイントで打っていますよね。アウトコースの真っ直ぐを、軸足の前まで引きつけて左中間にものすごい打球を打っています。
速いストレートを深いポイントでも打てるように準備して、そこから遅いボールが来たら前で捉えることができるようインパクトゾーンの幅を広げておけば、緩急にも対応することができます。そのためにまず大事なことは、「手をスッと落とす動作」なのです。
2. ボールにバットの芯を真正面から衝突させる
ーバットを縦に使う打撃理論を断片的に聞いた選手や指導者の中には「アッパースイングで、下からかち上げれば良い」と思う人も多いですが、根鈴さんは「決してアッパースイングではない」と力説します。バットをかち上げるアッパースイングとの違いに触れながら、「縦スイングの肝」を解説してくれました。
根鈴:かち上げてバットに角度をつけるのではなく、打球角度は勝手についてくるものです。一番大事なことは、縦のスイングからライナーを打つつもりで、ボールに対してバットの芯を真正面から衝突させることです。手、グリップを落としたら、そこからバットがインパクトゾーンを平行移動するようなイメージを持ってください。
その際に注意して欲しいのが、バットの芯がボールの軌道よりも下がっている状態にならないようにすることです。その形になると、バットをかち上げるアッパースイングになってしまいます。
正しい軌道でバットが出てくれば、角度をつけようと思わなくても、ライナーからホームラン性の打球が生まれます。全てのコースに対してバットを縦に使う感覚を保ちながら、あとは上体の傾きを変えることで高低の対応をしてもらえればと思います。
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以上、「アラボーイベースボール根鈴道場」を主宰する根鈴雄次さんに縦スイングの概念について解説して頂きました。当noteの動画版は、ぜひこちらからご覧ください↓
次回の第3回では、2021年にパ・リーグの本塁打王を獲得したオリックス・バファローズの杉本裕太郎選手を指導したエピソードをお話しして頂きます。お楽しみに!
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